特定非営利活動法人 全国視覚障害児童・生徒用教科書点訳連絡会

2021年度第1回セミナーのご報告

日時 令和3年9月4日(土)13:30〜16:30
形式 ZOOMオンライン
参加者 26名
テーマ 「『数学・情報処理点字表記解説 2019年版』の改訂ポイントと、今後の点字数学教科書の製作について」
講師 白井康晴氏(東京点字出版所・日本点字委員会)

内容

2000年発行の『点字数学記号解説暫定改訂版』から『数学・情報処理点字表記解説2019年版』発行までの経過、本の構成、用語・記号の変更・廃止、旧版からの主な変更点が内容でした。

構成としては、第1部算数、第2部数学は旧版と同じですが、第3部 「情報処理点字表記の体系」が新設され、点図の意味と表し方が追加されました。

用語・記号の変更・廃止では、ブロック化カッコ→ブロックカッコ、ラテン文字・ローマ文字→英文字、行末のつなぎ符→式継続符、右肩添字→右上の添字、ナチュラル表記→標準表記、特殊記号→記号類、キャラクタ→文字、フラグ→(前置)符、単独大文字符→大文字符、連続大文字符→二重大文字符に変更され、位取り記数法・[例A] [例B]の区別・記号化された文字・算用数字・数式中のスラッシュ・否定記号が廃止されました。

旧版からの主な変更点としては、第1部では、言葉を囲むカッコの応用例の追加等。第2部では、数式番号の入れ方について、空欄をレ下がりを使って書く場合、点図の意味と表し方等の追加がありました。

質疑応答では、割り算の余りの書き方、筆算の表し方のご質問があり、英語の資料としてパーキンスで縦に書く表し方の紹介や、ソロバンやピンディスプレイを利用することもよいと説明がありました。

また、『日本の点字46号』に『数学・情報処理点字表記解説2019年版』の編集に携わった方々の座談会が載る予定とのことです。

ご講演いただきました白井様、ご参加くださいました皆様、ありがとうございました。

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